欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、日米財務相会談にらみもドルに買戻し
*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、日米財務相会談にらみもドルに買戻し
16日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。来週開催予定の日米財務相会談を見極める展開となり、円買い圧力は続く見通し。ただ、米中交渉進展でドル買いは継続。日銀利上げ観測後退を受け、円は下げづらい面もある。
前日発表された米経済指標で生産者物価指数(PPI)の鈍化によりインフレ懸念は後退し、小売売上高で消費の回復の遅れ、低調な製造業景況感や雇用情勢が示された。それらを受け緩和的な金融政策の余地をにらみ長期金利が低下するとドル売りに振れ、ユーロ・ドルは1.1170ドル台で下げ渋り、ドル・円は145円半ばに沈んだ。本日アジア市場で米金利の下げ渋りでドル売りが一服したほか、日本のマイナス成長で利上げ観測は後退し円売りがドルを支えた。
この後の海外市場は引き続き米国経済が注視される。今晩の住宅関連は前回を下回ると予想され、米国経済の先行き不透明感から米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ余地は残る。そのため長期金利が低下すれば、ドル売り地合いは継続。米トランプ政権は貿易相手国との交渉でドル高是正のスタンスを認めていないが、台湾や韓国では通貨高が続き、来週開催の日米財務相会談を控え円買い圧力が見込まれる。ただ、米中首脳会談への期待感から、ドルは下値で買戻しが見込まれる。
【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・3月貿易収支(2月:+240億ユーロ)
・21:30 米・4月住宅着工件数(予想:136.4万件、3月:132.4万件)
・21:30 米・4月建設許可件数(予想:145.0万件、3月:148.2万件)
・23:00 米・5月ミシガン大学消費者信頼感指数速報(予想:53.5、4月52.2)
・05:00 米・3月対米証券投資ネット長期TICフロー(2月:1120億ドル)
<CS>
