欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米減速懸念一服も不透明感でドル買い縮小
*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米減速懸念一服も不透明感でドル買い縮小
27日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。今晩発表の米消費者信頼感指数など経済指標が改善すれば、ドル買い材料となる見通し。ただ、欧米貿易交渉や米財政運営の不透明感で、ドル買いは限定的となりそうだ。
前日は英米市場の休場で薄商いのなか、米国と欧州連合(EU)の貿易交渉を注視する展開となった。米トランプ政権はEUからの輸入品に50%の関税を課す方針を示したが、措置の延期を表明するとドル買い地合いに。ただ、交渉の行方は不透明でドル買いはその後縮小。ユーロ・ドルは1.1380ドル台に持ち直し、ドル・円は142円70銭台に失速した。本日アジア市場で日銀総裁発言を手がかり円買いに振れ、ドル・円は142円前半に軟化した。
この後の海外市場は米国の関税政策や経済指標が手がかり。高関税による経済への悪影響が懸念されるなか、今晩発表の耐久財受注は前回から悪化が予想される。一方で住宅関連指標は横ばい、消費者信頼感指数は改善が期待されドル売りを抑制しそうだ。ただ、大型減税で財政悪化への警戒は根強く、金利高(債券安)に追随して株安に振れればドル買いは後退。一方、トランプ政権はドル安政策に否定的だが、ドル高・円安是正の思惑から下押し圧力は続くだろう。
【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・4月耐久財受注(予想:前月比-7.8%、3月:+7.5%)
・22:00 米・3月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数(予想:前年比+4.5%、2月:+4.5%)
・23:00 米・5月CB消費者信頼感指数(予想:87.0、4月:86.0)
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