概況からBRICsを知ろう ロシア株式市場は小反落、ウクライナ緊張状態が再び高まる
*09:47JST 概況からBRICsを知ろう ロシア株式市場は小反落、ウクライナ緊張状態が再び高まる
【ブラジル】ボベスパ指数 141422.27 +0.26%
8月29日のブラジル株式市場は3日続伸。主要株価指数のボベスパ指数は前日比373.06ポイント高(+0.26%)の141422.27で引けた。日中の取引レンジは141,000.05-142,378.69となった。
小幅安で寄り付いた後は買い戻され、引けまで狭いレンジでもみ合った。米金利の低下や9月の米利下げが確実視されていることが引き続き支援材料。また、中国当局が景気対策を強化していることも好感された。一方、原油価格の下落が資源セクターの圧迫材料。また、成長率の鈍化観測なども警戒された。
【ロシア】MOEX指数 2899.38 -0.46%
8月29日のロシア株式市場は小反落。主要株価指数のMOEXロシア指数は前日比13.34ポイント安(-0.46%)の2899.38となった。日中の取引レンジは2882.55-2904.14となった。
売りが先行した後は狭いレンジで一進一退の展開を示した。ウクライナ情勢の緊張状態が再び高まっていることが圧迫材料。ウクライナ各地でロシアとウクライナの戦闘が続いていると報じられている。また、原油価格の下落も指数の足かせとなった。一方、9月の米利下げが確実視されていることや、中国の景気対策への期待感などが指数をサポートした。
【インド】SENSEX指数 79809.65 -0.34%
8月29日のインド株式市場は弱含み。ムンバイ証券取引所の主要30社株価指数SENSEXは前日比270.92ポイント安(-0.34%)の79809.65、ナショナル証券取引所の主要50社株価指数ニフティは同74.05ポイント安(-0.30%)の24426.85で取引を終えた。
前半はプラス圏で推移したが、終盤は売りに押された。米国の高関税適用が嫌気された。米政府は8月27日、ロシア制裁の一環として、同国産の原油を輸入しているインドに対し25%の追加関税(最大合計50%)を発動した。一部では、米国の高関税政策の適用が2025年度のインドの成長率を30-80bp縮小させると試算している。また、7月の鉱工業生産や4-6月期の国内総生産(GDP)などがこの日から相次いで発表されるため、見極めるムードも強まった。なお、4-6月期の国内総生産(GDP)は7.8%となり、前期の7.4%と予想の6.7%を上回った。
【中国】上海総合指数 3857.93 +0.37%
8月29日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比14.33ポイント高(+0.37%)の3857.93ポイントと続伸した。
前日の好地合いを継ぐ流れ。中国景気の鈍化が懸念される中、当局は足もとで、景気刺激や産業支援の動きを強めている。また、資金流入期待も大きく、相場の先高観も広がる状況だ。ただ、上値は限定的。きょう29日に中国の大手行が決算報告するほか、週末31日に、国家統計局などによる8月の中国製造業PMIと非製造業PMIが発表される。
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